ハッサクとポンカンの青い実

 昨日シシユズについて記したが、近くにあるハッサクとポンカンのまだ青い実についても記しておきたい。

 1日を朔日(さくじつ)と呼んだことから、旧暦の8月1日(新暦の8月27日)は「八月朔日」、略して「八朔(ハッサク)」。「八朔」の頃には食べることができるということから、八朔と呼ばれるようになったと伝えられているようだが、画像のハッサクはまだ青く、食べられそうにない。

 ハッサクは誰もがその味を知るミカン科の柑橘類。万延元年因島浄土寺の恵徳上人が発見した。因島には古くから多くの種類の雑柑があり、東南アジアまで勢力を広げた村上水軍が遠征先から苗木や果実を持ち帰ったのかも知れない。

 ポンカン(椪柑、凸柑)もミカン科の柑橘類で、インド北部が原産地。日本には1896(明治29)年に台湾総督府から鹿児島県に苗木がもたらされた。甘みが強く、酸味は控えめで、果肉はやわらかく、果汁も多く、香りのよい柑橘。

 ポンカンは、完熟していない青い実で収穫し、収穫した実を涼しい場所で1か月~2か月保存し、追熟させる。ポンカンの収穫時期は11月~1月で、食べ頃は1月~2月。

*最初の二枚の画像がハッサク、残りの二枚がポンカンで、いずれもまだ青い実。