ニホンカナヘビ

 最近よく見るのがカナヘビ。歩いていると、生垣や植え込みの周りでよく遭遇する。その度に子供の頃にヘビやトカゲと出会ったときの気持ちが蘇ってくる。子供の頃はトカゲやカナヘビよりヘビの方がずっと出会う機会が多かったのだが、流石に湾岸地域でヘビは見ない。今よく出会うのがニホンカナヘビ。東京都と千葉県ではレッドリストの準絶滅危惧相当の指定を受けているようだが、私の周りで妙に目につくのである。日本の固有種で、鼻先から尾の先端までの全長は16 - 25cm程度。尾は長く、全体の2/3を占める。よく似た形態をもつのがニホントカゲで、私は未だにうまく見分けられない。

 カナヘビは「ヘビ」とついているが、カナヘビカナヘビ属というトカゲの総称。日本を含むアジアのほか、ヨーロッパ、アフリカに広く分布しており、約26属280種が確認されている。日本でカナヘビといえば、「ニホンカナヘビ」が有名で、公園や河川敷、人家の庭先などでも見かける。

 ニホントカゲだけでなく、ニホンカナヘビも驚異を感じたら尾の一部を切り捨てる「自切」ができる。切れた尾は再生するが、カナヘビにとっては大きな負担を伴う。ニホントカゲは体全体にやや光沢があるのに対して、ニホンカナヘビは体全体がざらざらしている。一般的にニホントカゲの方が尻尾は短く、ニホンカナヘビの方が長い。

*定かではないが、妙高では確か「カナチョロ」と呼んでいた。「カナチョロ」は、「カナヘビ」の方言で、北海道や福島県茨城県などで呼ばれている。「カネチョロ」は長野県、「カナギッチョ」は妙高市大鹿という報告もある。