アルストロメリアの花

 チリを中心に南米に60~100のアルストロメリアの野生種が分布し、その花姿から「ペルーのユリ」、「インカ帝国のユリ」などの異名があります。和名は「ユリズイセン(百合水仙)」。

 渡来は1920年代ですが、当時は広く普及せず、本格的に栽培されるようになったのは1980年代以降です。アルストロメリアはオランダで品種改良が盛んに行われ、それらが日本にも多く導入されています。近年は暑さに強い品種が作られ、そのためか、湾岸地域でもよく栽培されています。

 アルストロメリアの葉は茎からその背を伸ばしますが、根元の所で反転し、そのまま育つため、私たちが見ている葉は裏返しのもの。そして、茎の先端に花がつきます。花は花弁が6枚、外側と内側3枚ずつ形が異なります。外側は大きく丸みを帯びた花、外側よりもひと回り小さな花びらが内側に3枚。そして、花弁にはまだら模様、縞模様がついていて、それがどれも微妙に異なっています。