アエオニウムとハナキリン

 アエオニウムは多肉植物で、カナリア諸島に多くみられ、マデイラ諸島、モロッコ、東アフリカにもいくつかの種がある。アエオニウムはベンケイソウ科アエオニウム属の総称。株が幼いときは、ロゼッタ状に茂った葉っぱが株元にあり、生長するにつれて茎が伸びて葉っぱが枯れ落ちていく。品種によって葉っぱの色も様々で、斑が入るものもある。

 ハナキリントウダイグサ科に分類される、やはり多肉植物。英名は「Christ plant」、「Christ thorn」で、キリストが磔になった時、茨の冠がかぶらされたことに由来する。長さ2cmほどの鋭く太いトゲが生えた茎を伸ばし、背丈は20〜100cmほどに生長する。大きくなると、多肉植物というより樹木のような印象を与える。花の大きさは品種によって異なり、直径1〜2cmと小ぶりなものから、5cm以上と大きなものまである。

ハナキリンの花茎はY字形になっていて、その先に二つ美しい花を咲かせる。実は、これは二枚の苞(ほう)で、本当の花は苞の中心にある黄色い部分。