スミレの花

 昔から沢山の種類をもつスミレは、古くから日本人が親しんできた春の山野草の一つです。世界に約400種の原種がありますが、そのうち約80種は日本のスミレ。道ばたでもよく見かけます。路傍や空き地で咲く紫や青紫色のスミレの花は華麗なサクラとは好対照で、春の風情を醸し出しています。スミレの花弁の色は菫色(すみれいろ)と呼ばれます。パンジービオラもスミレ属の植物ですが、野生のスミレはより印象的です。

 タチツボスミレは、ほぼ日本全土の平地から低山に分布し、日当たりのよい道端や草原、森林などに普通に見られる多年草です。数本から10本程度の茎を伸ばして咲きますが、花のころにはまだ短いので、根元から直接出ているように見えます。花は直径1~2cmの薄紫色です
 ニオイタチツボスミレタチツボスミレに似て、花にかすかな香りがあり、そのためこの名があります。スミレの仲間では最も派手な部類に属するもので、他のスミレと混生していても、はっきりと区別できます。日当たりのよい草地や明るい乾いた林下に生える多年草で、高さ5-15cm。全体に細毛があり、花弁の紫の部分と花心の白い部分が明確に分かれていることが特徴で、花弁が円く重なるように咲き、花弁が透けて淡紫色のタチツボスミレと区別できます。

*パンジータチツボスミレ、ニオイタチツボスミレはいずれも地上茎を持ったスミレの仲間です。

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タチツボスミレ

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タチツボスミレ

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ニオイタチツボスミレ

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ニオイタチツボスミレ

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ニオイタチツボスミレ

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パンジー