ソヨゴの赤い実

 ソヨゴ(戦、冬青)はモチノキ科モチノキ属の常緑小高木で、別名はフクラシバ。波状の葉がそよそよと風に揺れることから命名された。常緑樹の中では葉色が明るく、株立ちの樹形に人気がある。6月頃に目立たない白い小さな花をつける。

 ソヨゴは雌雄異株で、雌株は花後に結実し、3cmほどの長い柄の先に果実をサクランボのように下垂させる(画像)。実は10~11月ごろに赤く熟す(画像)。本州中部以南、四国、九州に自生する木で、硬くて緻密な材はソロバンの玉や工具の柄に使われた。

 ソヨゴは秋になるまで目立たないが、実が赤くなり出すと、あちこちに植えられていたことがわかる。湾岸地域でもやはり赤い実をつけるクロガネモチほどではないが、よく目にすることができる。