ソシンロウバイの実

 「素心」は世俗にとらわれない純粋な心のことで、蝋細工のような花をつけるのがソシンロウバイ(素心蝋梅)。花弁から花芯まで同じ色の花を中国では素心と呼びます。また、蝋細工のような光沢と透明感のある花の姿が梅の花に似ています(画像)。ソシンロウバイの半透明の作りもののような花はとても不思議な印象を与えます。

 ソシンロウバイは15世紀初頭に渡来したロウバイの園芸品種。ウメと同じ早春に花を咲かせることから「梅」がつきますが、バラ科のウメの一種ではなく、ロウバイ科の落葉低木。

 花の後につけるソシンロウバイの実が新緑の木にたくさん付いています。花とは違って、実の方は美しい実とはいかず、食べることもできません。