サルビア、あるいはメドーセージの花(?)

 サルビア・ガラニチカ(Salvia guaranitica)はシソ科アキギリ属の多年生植物で、南米原産。暑さ寒さに強い植物。草丈は1.5m程度に達し、初夏から晩秋にかけて3~5cm程度の濃青色の唇形の花を咲かせますが、いつ見ても見事な色です。

 厄介なのはその名前。日本では本来サルビア・プラテンシス(Salvia pratensis)を指す「メドーセージ」の名で流通していることが多いのですが、これはサルビア・ガラニチカが輸入され出した頃に間違って名づけてしまったためです。分類上のメドーセージは別物です。真っ赤な花をつけるサルビア・スプレンデンス(Salvia splendens)はブラジル原産で、こちらはサルビアと呼ばれていて、和名はヒゴロモソウ(緋衣草)です(画像)。

 Salvia はラテン語の「salvare(治療)」に由来し、薬用になるものが多いことから名づけられました。「guaranitica」 はパラグアイ先住民族の「グアラニ族の」という意味です。