ボケとバラの花の色

 ボケはバラ科ボケ属の落葉低木で、庭木や盆栽、生け垣、切り花として親しまれていますが、それ以上に人気のあるのがバラです。日本のバラの記述は既に『万葉集』に見られますが、ボケの渡来時期も平安初期以前であるとされています。

 バラには品種によって一季咲きと四季咲きがあります。一季咲きのバラは春にしか咲かないバラです。一方、四季咲きのバラは一年中楽しむことができます。でも、厳密にいえば春、夏、秋の三シーズンに花を咲かせます。ボケの開花時期は早春に開花するものと11月頃から開花するものの二種類があり、11月頃から咲き出す花は春に開花するものと区別するために「寒木瓜(かんぼけ)」とも呼ばれます(画像)。

 花びらが重なり合わずに咲く花が「一重咲き」で、幾重にも重なり合って咲く花が「八重咲き」で、ボケにもバラにも両方の形の花があります。さらに、ボケとバラは花の形が似ている、似ていないと並んで、色合いも似ています(画像)。

 バラ科のボケはバラに似ていてなんの不思議もないのですが、東洋的なボケと西洋的なバラと私たちは区別してきました。そんな歴史や習慣を忘れて花の色にだけ注意するなら、バラの方が色の種類が多いとはいえ、二つの花の色もとてもよく似ているのです。

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