ツルムラサキが絡まった姿を見て驚き、それが食べられると知ってさらに驚いたことを思い出す。とはいえ、まだツルムラサキを食べたことがなく、その味を伝えることができないのが残念である。
ツルムラサキはツルムラサキ属の二年草で、熱帯アジア原産のつる植物。今では花壇や食用によく栽培されている。花期は7月から9月頃で、花には花弁がなく、萼片も全部は開かない(画像)。カロチンが大変多く含まれ、健康食品として一時期もてはやされていた。若い茎葉をおひたしや和えもの、また炒めものや汁の実にも利用できる。スーパーなどで販売されているのは、おもに緑茎種とのこと(画像は赤茎種)。
その実を食べることはないが、黒い実をつぶすと鮮やかな赤紫の果汁が出る。この果汁を食紅のようにゼリーや和菓子などの色づけに使うと、薄紫のきれいな色の食品ができる。青い実は葉と一緒にゆでて、おひたしにすると、海ぶどうのようにプチプチしておいしいらしい。熟した黒い実は、中に大きな種があるが、緑のものはまだ種は無く、丸ごと食べられる。
黒い実をつぶすと、赤紫の汁が出て、これが手につくと、なかなかとれない。