クモ三種

 今年はクモを見る機会がすくない。多分オリ・パラのために公園や歩道の手入れが入念になされ、クモも十分に糸を張れなくなったのだろうと素人推理していたのだが、やっと昨日元気なコガネグモを見ることができた。安堵した気持ちになるのも奇妙だが、自然の姿の一端を確認出来てほっとした次第である。

 最初の画像はそのコガネグモで、「隠れ帯(白帯)」があることからまだ若いことがわかる。次がナガコガネグモ、最後がジョロウグモで、いずれも湾岸地域では普通に見ることができるクモである。ジョロウグモには黄色と青緑色が入り、赤い紋が入るのが特徴。コガネグモナガコガネグモに比べて黒や茶色の横縞の幅が大きい。いずれも大型のクモである(ナガコガネグモジョロウグモの画像は昨年のもの)。

 「昆虫」と「虫」を見分けるポイントは、頭、胸、腹に分けられるか、脚は3対かの二つで、クモは両方を満たさず、「節足動物門 鋏角亜門 クモ綱 クモ目」と分類されている。近縁なのはダニやサソリなど。クモを好きな人は少なく、嫌われているが、日本にいるクモで人間に悪影響を与えるものはほぼいない。

 女尊男卑がこれら三種のクモの世界。コガネグモの雄は触肢という生殖器官を1組だけ持ち、1回の生殖行為に触肢1本が必要であるため、最大2回しか交尾できない。コガネグモの雌は、交尾が10秒以上かかると、自分よりもはるかに小さい雄を食べてしまう。ナガコガネグモの雌雄の同居期間はお盆頃で短く、オスはメスの最終脱皮直後に求愛するが、メスに捕食される場合がよくある。ジョロウグモのオスはメスの半分以下の大きさしかない。ジョロウグモのメスは目が悪く、巣にかかったものは何でも食べてしまい、交配のために近づいたオスも気づかずに食べられる場合がある。なんとも不平等のクモ世界である。

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コガネグモ

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コガネグモ

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ナガコガネグモ

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ナガコガネグモ

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ジョロウグモ

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ジョロウグモ