七変化するランタナ

 ランタナは南米が原産で、世界中に帰化植物として定着している。クマツヅラ科シチヘンゲ属の常緑樹で、赤色、橙色、黄色や白色など花の色が多いだけでなく、花色が次第に変化していく。そのため、別名が「七変化」。花の期間が長く、実がつく時期と重なり、実も緑色、青色、黒色と変化していく。

 あちこちで栽培されていて、園芸種としても人気が高い。花は可愛いが、実の中の種には毒がある。だから、実は食べることができ、種を吐き出せば問題ない。症状は嘔吐、下痢、腹痛等。

 かつて私は「ニオイバンマツリもハコネウツギも二色以上の花が咲いているように見えながら、実はそうではなく、花の色が変わっていたのです。これは時間をかけて観察を続けないとわからないことで、時間を置いた観察を続け、その時々の感覚を信用することによって手に入れることができる知識です。それがわかれば、「どうして一つの木に色の違う花が咲くのか」という疑問への「源平咲き」の答えは誤りで、「どうして花の色は時間の経過とともに変わるのか」という問いが適切だということになります」と記しました。ランタナは源平咲き以上に複数の色の花を咲かせ、しかもその色を変えていくという驚くべき能力をもっていて、それは花だけでなく実にも言えるのです。正に七変化。

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コバノランタナ

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ハコネウツギ

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ランタナの実