梅に目白

 梅が咲き出し、鳥たちがやってくる。梅の木でさえずる目白を見上げながら、妙なことが浮かんでくる。「梅に鶯(うぐいす)」と言っても、「梅に目白」とは言わない。
 「梅に鶯」と言っても、それは梅の木に鶯が来るという意味ではなく、二つのものが時間的に調和、今風にはシンクロしていることの喩え。梅は春を待つ人々に咲きかけ、春告鳥とも言われる鶯は春の訪れを歌い、二つは時間的にシンクロしている。梅と鶯の取り合わせは春の訪れを告げている。
 だから、よく詠われてきたのは梅に鶯がよく来るからではないのだ。梅によく来るのは目白の方。「梅に目白」の風景は、目白がいる地域で梅が咲いていればよく見ることができる。その風景が画像だが、つい私たちは「目白でなく鶯なら」と思ってしまう。

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