サトイモ科の園芸種たち

 サトイモはジャガイモと同じように茎が肥大し、塊茎(球茎)をつくります。種子はできず、種芋で繁殖します。サトイモの開花は非常に珍しく、何十年も花が咲かないのは珍しくありません。サトイモはマレー地方が原産地の熱帯の植物で、暑さや日照などの条件(高温、多湿、多雨)によって咲くことがあります。

 ミズバショウアンスリウム、カラー、スパティフィラム、そして記したばかりのアルムイタリクムもサトイモ科で、園芸種のアンスリウム、カラー、スパティフィラムは園芸種ですから、サトイモとは違って、毎年綺麗な花をつけます。

 カラーは草丈30cm~100cmの多年草で、幾何学的な美しいフォルムが特徴の植物です。葉の形も幾何学的で、三角形のやじり形やほこ形があります。カラーの花に見える部分は萼が変化した仏炎苞で、中心部の黄色い部分が花の集まった部分。やはり、仏炎苞の色が鮮やかで、実にカラフルです。スパティフィラムの分布は中央アメリカや南アメリカの熱帯域が中心ですが、東南アジアにもいくらかの種が成育します。葉はササのような形で深緑色をしています。葉、花、仏炎苞の色が鮮やかで、観葉植物や切花用に栽培されています。アンスリウムの和名は紅団扇(べにうちわ)、ギリシャ語で「尾のような花」という意味です。熱帯アメリカ原産で、一見造花のようで、高温多湿を好みます。ツヤのあるハート形の苞(ほう)から、棒状の花序が突き出たユニークなフォルムが特徴です。

カラー

スパティフィラム

アンスリウム