キンポウゲ科センニンソウ属のクレマチスは「蔓性植物の女王」と呼ばれ、樹木などに蔓を絡ませて生長し、大きい物だと5m以上になります。品種改良が進められたクレマチスは今では230以上の品種があり、花は大型、色も豊富で、花姿も品種によって異なり、様々に楽しませてくれます。中国原産の「テッセン」、欧米原産の「インテグリフォリア」と並んで、日本原産のものにはボタンヅル、センニンソウ、ハンショウヅル、カザグルマ等があります。ハンショウヅルは釣り鐘型の花をつけ(画像)、私たちのクレマチスのイメージとはまるで違います。
クレマチスの花は花弁をもたず、花弁のように変化した萼を持つ点が特徴。さて、画像は豊洲の公園の端で見つけた釣り鐘型のハンショウズルで、昨年と同じように金網に絡みついています。上品な白色地で、外側や内側に赤紫色が入っています。いわゆるクレマチスやテッセンとハンショウヅルとを見比べても、私には同じ仲間には思えないのです。
ハンショウズルに似た花は5月21日に記したヤマホタルブクロの花です。ホタルブクロの日本固有の変種がヤマホタルブクロで、初夏に穂状花序を伸ばし、赤紫色、淡紅色、白色などの花を咲かせ、開花時期もハンショウズルに似ています。
*三枚目の画像はハンショウヅルの花を下から見たもの、最後の2枚の画像はクレマチスとヤマホタルブクロ。