これまで何度もクレマチスについて記してきました。多彩な花姿をもつクレマチスは私を惹きつけ続けています。クレマチスはキンポウゲ科のつる性の植物で、北半球の温帯に多く分布し、その種類は300種近くあり、日本にも20種ほどが分布しています。大きな花を咲かせるのが特徴ですが、中には小さな花の種類もあり、品種によって様々な姿を楽しめます。
現在のクレマチスは、テッセン、カザグルマなどの原種を交配させた園芸品種です。また、テッセンと呼ばれるものもカザグルマなどを原種とした園芸品種。画像はクレマチス・ビチセラ(Clematis viticella)の園芸種で、暗く濃い紫色が特徴です。
これまで、チューリップ・クイーンオブナイト、タチアオイ・ブラックナイトなどの黒い色に近い色の花が生まれてきました。園芸品種の目標の一つが黒色の花ですが、真の「黒色」の実現と並んで、黒い花は人々の関心事になってきました。暗紫色のクレマチスの花の魅力はそんな人々の関心の一つなのでしょう。