コムラサキの花

 コムラサキはシソ科ムラサキシキブ属の落葉低木で、北海道及び青森を除く日本各地の山野だけでなく、中国や朝鮮半島にも分布する。同属のムラサキシキブとともに紫式部にちなんで名付けられた。ムラサキシキブは樹高が3mにもなり、いかにも木という感じだが、コムラサキは樹高が1.5m程度に収まり、いわゆる「下草」として、より広く親しまれてきた。そのためか、湾岸地域でもあちこちに植えられている(最近では、有明アリーナ、有明GYM-EX)。

 そのコムラサキが画像のような薄紫色の花を咲かせている。秋には紫色の実がなる。根元に近い方から順次開花し、先端に咲き向かい、花を10〜20個つける。オシベは4個、メシベは1個、ともに花冠の外に突き出る。

 コムラサキは実の方が有名だが、天邪鬼の私は小さな花に心惹かれる。公園などで見るコムラサキの実は作り物に思えてならないのである。