コムラサキとシロミノコムラサキの実

 「コムラサキ」という名前の蝶がいるが、植物のコムラサキはシソ科ムラサキシキブ属の落葉低木。北海道と青森を除く日本各地の山野に分布し、中国や朝鮮半島にも分布する。同属のムラサキシキブとともに紫式部にちなんで名付けられた。ムラサキシキブは樹高が3mにもなる「木」という印象だが、コムラサキは樹高が1.5m程度に収まり、いわゆる「下草」として、より広く親しまれてきた。

 コムラサキは「小紫」の名の通り、紫色の実をつけるが、その紫色は青みの勝った「江戸紫」である。花より実の方が圧倒的に人気のある「花より団子」の植物の一つである。「愛でるのは花ではなく、実である」のがコムラサキで、シロミノコムラサキはそのコムラサキの白花品種。花が白色で、果実も白色。一方、ムラサキシキブの白花品種はシロシキブと呼ばれるが、シロミノコムラサキもシロシキブと呼ばれることがある。

 両方とも湾岸地域のあちこちに植えられている。9月に入り、そのコムラサキとシロミノコムラサキがたくさんの実をつけている。

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