ヒメリンゴ(姫林檎)の赤い実

 子供の頃、向かいの家の庭にヒメリンゴの木があり、何度かその木にのぼって小さな実を食べたのを憶えている。その味は酸っぱく、渋く、まずかったのが記憶としてしっかり残っている。ヒメリンゴの別名はイヌリンゴ(犬林檎)、ミカイドウ(実海棠)である。バラ科の落葉高木で、セイヨウリンゴとズミの雑種と言われているが、その起源はよくわからない。

 4月から6月にかけて咲く花は、最初は薄いピンク色で、満開時には白になる。その後、すぐに小さな実がつく。実は木から落ちにくく、たわわに実り、鑑賞に向いている。画像の実は9月から現在までの実である(興味ある方は画像から時間経過を想像してみてほしい)。実は頑丈で、11月末でも実の多くがまだ落ちずに残っている。実に頑固な実だというのが老人の素直な印象である。