記憶や知識への序想

 ペンタスはアカネ科の常緑低木で、原産地はアフリカ。花は5~11月と長く咲き、夏の暑さや湿気に強いので、今では花壇や寄せ植えの素材として人気があります。小さな星型の花を上から見た場合と、横から見た場合を見比べて下さい。随分印象が違う筈です。

 静止画像からの花のイメージは画像次第で全く変わります。これをキバラヘリカメムシの幼虫と成虫が同じ種の個体であることが静止画像からだけではわからないのと比べた場合、二つの違いは実に様々なことを示唆していることがわかります。

 動画としての記憶と静止画像としての記憶、画像そのものと画像の対象についての知識等は複雑に絡み合いながら、私たちの記憶や知識を生み出し、その内実となっています。画像、音声、映像、文字画像等々、そして最後にはイデア、概念の記憶へと繋がり、知識へと繋がる系列が浮かび上がってきます。