夏のケイトウの花

 8月17日にハゲイトウについて述べました。ハゲイトウヒユ科ヒユ属ですが、ケイトウヒユ科ケイトウ属、非耐寒性一年草です。ケイトウの花は7月から10月頃まで咲き、寒くなると枯れてしまいます。熱帯生れのケイトウは真夏の炎天下でも咲き続ける丈夫な植物です。その名前は花の形が鶏のトサカに似ていることから名づけられました。ケイトウは漢字で「鶏頭」と表記します。

 花色のバリエーションは豊富で、鶏のトサカに見立てられたレッドをはじめ、ピンク、イエロー、レンジ、パープル、グリーンなどです。

 ケイトウの歴史は古く、日本には中国を経由して、奈良時代頃に伝来したとされています。「カラアイ」はケイトウの古い呼び方で、万葉集に登場する名前です。美しい藍色の意味もあり、ケイトウは古くは染料の材料としても使われていました。現在も「韓藍色(カラアイイロ)」の色名があります(鶏のトサカの色に近い)。