ハゲイトウの葉

 ヒユ科ハゲイトウは熱帯アジア原産で、秋を彩る葉の強烈な色合いが魅力の一年草です。葉色は秋の深まりとともに一段と色が冴えてきます。ダイナミックな草姿が目立ち、秋の風景を生み出す好適な材料の一つです。花を観賞するケイトウの仲間で、葉が美しいことが和名の由来だが、ケイトウとは別属。花は葉のつけ根に固まって咲き、葉に隠れて目立ちません。

 ハゲイトウにはいくつかの品種があり、葉が緋赤や黄の単色のものと、赤、橙色、黄の複色になるタイプがあります。苗の頃は緑色が強いのですが、徐々に色づきます。初めは黄色で、後に赤色が出てきます。気温が低くなると、さらに強く色づきます。

*葉桜は桜の花が散って若葉となった頃の桜を指していて、初夏の季語として有名です。葉牡丹は冬の牡丹のようなキャベツの仲間で、好きな人が多いのですが、花キャベツとなるとカリフラワーのことで、もっぱらその味に関心が集まります。ケイトウの花のような葉をもつハゲイトウは葉桜、葉牡丹、花キャベツのいずれに近い使われ方をしているのでしょうか。