エリンジウムの花とルリチュウレンジ

 花も葉も一般的にイメージされるエリンジウムとは相当異なる草姿なのがエリンジウム・ユッキフォリウム(Eryngium yuccifolium)。花の形は球に近く、花の色は地味(灰色のような白花)である。別名はガラガラヘビ・マスターで、ガラガラヘビによるかみ傷を治すと考えられていたことに由来。原産はアメリカ。耐寒性多年草で、花期は夏。

 エリンジウムの花にハチが見える。クマバチ(キムネクマバチ)はわかるのだが、もう一方のハチは不明。調べてみると、その名前はルリチョウレンジ。漢字で「瑠璃鐫花娘子」と書くのだが、何とも奇妙な名前である。その意味は「メスが花咲く植物に穴を掘り(彫り)、卵を産む、瑠璃色をした」蜂ということらしい。何とも記述的である。体長8~11mmで、体全体は濃い瑠璃色で光沢があり、翅は黒色半透明。ハチには腰のくびれるタイプとくびれないタイプがあり、ルリチュウレンジは無いタイプ。無いタイプのほとんどは、社会生活をせず、葉に卵を生み、幼虫は葉を食べて育つ。

 公園の花壇の何の変哲もない組み合わせだが、正に季節は夏である。