歩道の植込みにいい匂いがして、足を止めると、白い十字の花が蔓状にはい上ってたくさん咲いていた。それがセンニンソウ(仙人草、Clematis terniflora)で、蕊が長く、花びらは細い。クレマチスの仲間で、花に近づくと、甘い匂いが漂っていた。見た目の派手なクレマチスに匂いはないが、センニンソウはいい香りがする。「仙人草」という名前は実の先端につく白い羽毛状のものを仙人の髭に見立てたことから。キンポウゲ科の植物には有毒であるものが多いが、センニンソウも毒草であり、牛や馬は食べない。そこから別名が「馬食わず(うまくわず)」。
残念ながら、今年はそのセンニチソウが消えてしまった。画像は昨年の9月のもので、クレマチスやハンショウヅルと並んで、私には見落とせない花だったのだが…