地中海沿岸、南ヨーロッパに広く分布し、3月から4月に開花します。湾岸地域でもあちこちで咲いているのを見ることができます。白い小さな4弁花で茎葉は段々状になっています。オオイヌノフグリより花は小さく、老眼の私には見えにくく、つい見落としてしまう程ですが、道端にしゃがみこめば、しっかり見ることができます。
小石川植物園の名物がこのコゴメイヌノフグリ。1961年にヨーロッパから種子交換で入手栽培したとのことですが、それが園から逃げ出し、都内に広がり、今では都内各地で野生化していて、私もその野生化したコゴメイヌノフグリを見つけたのです。白い小さな花から「小米」が名前の先につけられました。
イヌノフグリ(犬の陰嚢)はゴマノハグサ科の越年草です。かつては路傍や畑の畦道などで普通に見られたようですが、近縁種のオオイヌノフグリにその生育地を奪われ、今では絶滅危惧II類(VU)に指定されています。確かに周りはオオイヌノフグリだらけです。