ナンキンハゼの白い実

 ナンキンハゼ(南京櫨、南京黄櫨)の花について詳しく調べたことがありますが、紅葉や白い実もナンキンハゼの特徴です。葉は丸みを帯びた菱形や三角状広卵形で、秋には紅葉し、赤色や黄色、紫色などが混じり合います。秋には少し三角のかかった球形の蒴果(さくか)をつけ、3個の種子を出します。種皮は黒色ですが、その表面は脂肪に富んだ白色の蝋状物質で覆われ、樹木全体が白い花が咲いたように見えます。

 蒴果が開いても、種子は果皮から離脱せず、紅葉期から落葉後まで長く樹上の枝先に残り、白い種子が目立つのです。ムクドリなどの鳥類がこの種子を摂食し、蝋状物質を消化吸収して種子を排泄することで、種子が周辺に広がります。

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