アメリカ風怪奇小説の中の妖怪のようだというのが私の第一印象。その名前は「アオメアブ(アオメムシヒキ、Cophinopoda chinensis)」で、 ムシヒキアブ科のアブ。体長25mm前後で複眼は青緑色、体は黄土色のムシヒキアブ(虫引虻)。他のムシヒキと同じように、カメムシやコガネムシ等の甲虫、ハエ等のいろいろな昆虫を捕まえて口吻を刺し、体液を吸います。大きさは25mm前後、体は褐色、複眼は青緑色(画像)のため、アオメアブの名前がついています。肢の色は付け根から黒・黄・黒。葉の上などで他の虫を待ち伏せして補食します。
私が妖怪のように感じる理由はアオメアブの流線型でない体形、複眼の強烈な青緑色です。スマートでなく、個性的で、威圧的な姿は強烈で、つい惹きつけられてしまいます。いつの間にか湾岸地域でもクマゼミが増え、この数日の間に急に鳴き声がうるさくなっています。その鳴き声を子供の頃に聞いたことがなかった私には妖怪の鳴き声に思えたのですが、アオメアブは今の私には妖怪の姿恰好に見えるのです。