エノコログサの花

 イネ科のエノコログサ(狗尾草)は夏から秋につける花穂が犬の尾に似ていることから、「犬っころ草(いぬっころくさ)」と呼ばれ、それが転じてエノコログサになったとされ、「狗(犬)の尾の草」と書かれる。俗称は「ネコジャラシ」で、これは花穂に猫がじゃれつくことから。

 現在は誰もエノコログサを食用とは思っていないが、アワ(粟)の原種で、アワとエノコグサの交雑によってできる自然雑種がオオエノコログサ。基本的に穀物だから、アワと同様に、種子の部分を脱穀・脱稃して食べることができる。食用となる花穂はイヌもネコも、そして、子供も好きなもの。私の記憶の中でもエノコログサは随分と小さい頃から存在し、夕日を浴びて金色に光る姿がはっきりと残っている。

エノコログサ

ムラサキエノコログサ