魑魅魍魎の「ユリ」

 Facebookの友人が「この花だけはあまり首を突っ込まないことにしている…歴史的にも複雑なバラ以上にややこしい。」と述べておられるが、全くその通り。「野の百合」、「野薔薇」、「野菊」はどれも生物学的対象ではなく、文化的、歴史的対象で、厄介な人間がユリ、バラ、キクをより厄介にしてきた。実際、ユリが咲き出している昨今、咲いたユリの名前を知りたくなるのは人の性で、それが特定できないと、自らの無力を思い知らされるのである(実はたいしたことではないのだが…)。

 マドンナリリー(ニワシロユリ)やカサブランカ、そしてヘメロカリスの花々を除いて、今よく見られるユリの花の画像を挙げてみた。図鑑で調べていただければ、オニユリ、オレンジリリー、テッポウユリなどが見つかる筈である(画像の多くはオレンジリリーと呼ばれるユリ)。関心のある方は是非ご自分で名前の特定を試みてほしい。名前の特定を通じて、キリスト教とユリの関係、日本のユリなどがわかり始めるのだろう。