足元の紅葉から頭上の紅葉までをほぼ同時に味わえる機会など滅多にあるものではないが、何の偶然か、三つの植物が隣り合わせにあったことで私は望外の紅葉景色を味わうことができた。
背の低いドウダンツツジの生垣が真っ赤に紅葉している。湾岸地域には様々なツツジが植えられていて、春から初夏にかけて様々な花を味わうことができるが、秋には紅葉するツツジも多い。特に、ドウダンツツジの葉はニシキギの葉のように真っ赤に変色する(画像)。
その横には見事に生育したアメリカフウ(モミジバフウ、紅葉葉楓)の紅葉が空まで伸び上がっているのを見ることができる。アメリカフウは北米原産で、日本には大正時代に渡来し、湾岸地域でも公園や街路に植えられている。アメリカフウの紅葉はムラがあり、色も黄色から黒まで多彩である。
少し離れたところには枝ぶりの見事なモミジがあり、夏には涼しげな木陰をつくっていてくれていたのだが、すっかり紅葉している。その姿もこれまた見事で、赤く色づいた葉は私を惹きつけて止まない。