アキグミの実

 湾岸地域にはアキグミが意外に多いのですが、樹の剪定のし過ぎなのか、春に花が咲いていたのに、秋になっても実が極端に少ないのが今年の特徴です。

 アキグミはグミ科グミ属の落葉低木で、東アジアからヒマラヤにかけての原野に群生します。葉の裏は白い鱗片が密生し、風にひらめき、白く見えます。秋には直径が8㎜程の実が熟します。他のグミ類の果実が楕円形なのに対し、アキグミはほぼ球形です(画像)。

 秋に赤熟する実は生でも食べることができます。タンニンを多く含むため渋みがありますが、十分に甘さを感じます。子供の頃、裏庭にあったグミの実を何度も食べた記憶があるのですが、それがいつ頃だったのかは思い出せず、そのため、食べたのがアキグミだったのかナツグミだったのかわかりません。

 アキグミから、ナツグミが連想されます。「夏」と「秋」の違いは花期ではなくて、実の熟す時期の違い。アキグミが10月に赤く熟すのに対して、ナツグミは6月には赤くなります。ナツグミもアキグミと同じように葉裏は白色の鱗状紋が密生し、鈍い銀白色に見える。ナツグミの実は楕円形で、甘酸っぱく、アキグミより美味です。

*画像はいずれも昨年以前のもの

ナツグミ