アメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花)の花

 ノウゼンカズラアメリノウゼンカズラノウゼンカズラノウゼンカズラ属の蔓性植物です。ノウゼンカズラアメリノウゼンカズラ、その交雑種が暑い夏に花を咲かせています。どれも蔓は気根を出し、壁や樹木などを這い登ります。

 画像は有明の公園のアメリノウゼンカズラで、アメリカの東南部からメキシコ湾岸に分布しています。最初はノウゼンカズラだと思ったのですが、詳しく見るとアメリノウゼンカズラでした。夏から初秋にかけて、茎頂に円錐花序をだし、赤色の筒状花を咲かせます。ノウゼンカズラとよく似ていますが、全体に小型で、花筒が長いことが特徴です。ケンタッキー州の州花になっています。

 ノウゼンカズラは花がラッパ状に開き、アメリカノウゼンカズは筒部が細長いトランペット形になります。また、ノウゼンカズラより花の筒部が長く、花色が濃いのが特徴です。

ノウゼンカズラは中国原産で、平安時代には既に日本に渡来していたようです。アメリノウゼンカズラは北米原産で、大正時代に渡来しました。二つの違いの最初は「花のつき方」です。ノウゼンカズラは若い枝から円錐花序を出し、横に突き出すように花を咲かせながら下へと垂れ下がります。一方、アメリノウゼンカズラは花序が垂れ下がらず、固まって上を向いて花を咲かせます(画像)。さらに、ノウゼンカズラの萼は緑色で、切れ込みが深く、長いのに対し、アメリノウゼンカズラの萼は橙色から赤色で、切れ込みが浅く、短いのが特徴です。

**以前ノウゼンカズラアメリノウゼンカズラについて記した記事の一部が不正確だったことをお詫びし、画像はノウゼンカズラアメリノウゼンカズラの交雑種の可能性もあることを述べておきます。