アルストロメリアの冬の花

 キュウリやトマトが年中食べられるようになり、野菜に季節がなくなって久しいが、花にもそれが言えるようで、アルストロメリアは夏に花をつけると思っていたが、1月にその花を野外で見ることができた。これは品種の改良なのか、地球温暖化なのか、その両方なのか、判断に苦しむのである。

 チリを中心に南米に60~100のアルストロメリアの野生種が分布する。その花姿から「ペルーのユリ」、「インカ帝国のユリ」などと呼ばれる。そのためか、花には和風でも欧風でもない独特の風情があり、和名は「ユリズイセン(百合水仙)」。

 渡来は1920年代のことで、あまり親しまれなかったのか、当時は広く普及せず、本格的に栽培されるようになったのは1980年代以降。アルストロメリアはオランダで品種改良が盛んに行われ、それらが日本にも多く移入されている。そのためか、湾岸地域ではよく見ることができる。

*画像は1月の今咲いている花