学名のMelaleucaがそのまま使われているフトモモ科の常緑高木で、別名がティーツリー。原産地はオーストラリアで、風にたなびく繊細な葉、ワイルドな枝ぶり、波打つような幹肌をもち、シンボルツリーとしても人気が高い。初めて見たときはコウヤマキかイヌマキに見え、盆栽のジャイアント版のような印象だった。新しくできたビルのシンボルツリーなのだが、見事な立ち姿である。
国内でもここ20年ほどの間に美しい常緑樹として知られ始めているようである。ミモザやユーカリ、ポップブッシュ等のオーストラリアの樹木の中で、庭木としてポピュラーになった木の一つ。メラレウカの品種は100を超え、その共通点は葉色の美しさ。また、その葉から抽出される精油には、抗菌、抗ウイルス、抗真菌等の作用があり、先住民のアボリジニの間では万能薬として使われていた。キャプテン・クックはオーストラリアに上陸し、この葉をお茶の代わりに飲み、別名のティーツリーの由来となっている。その爽やかな香りはアロマオイルとしても知られている。