アメリカテマリシモツケの園芸二種

 アメリカテマリシモツケは北米原産の耐寒性のある落葉低木で、バラ科フィソカルプス属(シモツケ属ではありません)。日本で栽培されるのはコデマリに似た花を多数咲かせるアメリカテマリシモツケで、育てやすく、花つきもよいことから、ガーデニング花木として近年普及し、湾岸地域でも見ることができます。画像の花も綺麗ですが、大きな魅力は銅葉や黄金、ライムグリーンの葉色です。初夏にシモツケコデマリに似た手毬状の花を咲かせます(画像)。

 「ディアボロ」は銅葉の葉色の代表的な品種で、花と葉のコントラストは見事です(最初の二枚の画像)。「ルテウス」は黄金葉の代表的な品種で、別名は「アメリコデマリ」(最後の二枚の画像)。新芽時は黄金色ですが、夏にはライムグリーンに変わります。

 素人の私は最初別々にディアブロとルテウスを見たのですが、二つが共にアメリカテマリシモツケだとは思わず、別の種、属だと思い込んでいました。園芸種の厄介な点の一つがここにあります。形態が大きく違うと、それらは別の種だと思うのが常で、私もすっかりその罠にかかってしまっていたのです(これは動物の品種だとより明瞭になります)。