ザクロの花

 ザクロ(石榴)の花が今年も咲いた。子供の頃、近所にザクロの木があって、不規則に裂けた実と種の多さ、そして酸っぱく、プチプチとした食感が強く記憶に残り、カキやリンゴとは違い、異国のものという直感的な印象を持っていた。確かにザクロは西南アジア原産で、日本へは10~11世紀頃渡来。種(タネ)が多いことから、アジアでは昔から子孫繁栄、豊穣のシンボルだった。唯一の女性のことを「紅一点」というが、これは、王安石がザクロの林の中に咲く花を詠んだ詩から出た言葉。画像は紅一点どころか、何点もの花が咲き、紅満点のザクロ。

 子供の私にはザクロやブドウはシルクロードで運ばれてきたエキゾティックな果物。ザクロの原産地ペルシャは、現在のイラン、アフガニスタン辺りである。ザクロはイランから地中海沿岸を通り、ヨーロッパへ、そして、 東はシルクロードを経てインド、中国、日本へと渡ってきた。イランでは、昔からザクロが「果実の王様」で、 現在でも国内の至るところで栽培されている。

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