ブーゲンビリアの花

 熱心な読者は既に何回か私のブーゲンビリアの記述を読んでいるに違いない。今回取り上げる理由は、花に関する少々哲学的な議論をするための材料として利用したいからである。

 ブーゲンビリアオシロイバナブーゲンビリア属の熱帯性の低木。初夏と秋に、ピンクや紫などの色鮮やかな花を咲かせる(画像は今咲いている花)。原産地は、中央アメリカや南アメリカ熱帯雨林。花の色は赤から白まで変化に富み、ピンクやマゼンタ、紫、橙、黄のものもある。だが、ブーゲンビリアの花はいわゆる花の中央部にある小さな白い部分。色づいた花びらに見える部分は花を取り巻く葉であり、通常三枚ある。

 人々を惹きつける花が本物ではないと言われると、妙に楯突きたくなる。「偽花」が言い過ぎなら、「広義の花」は野暮というもの。「花擬き」は仰々しいだけで、「植物の花」は味気ない。そこで、人間的な表現となれば、「私たちにとっての花」、「花に見えるものが花」と痩せ我慢して居直るしかない。

 そんな不満を解消するには「花ではない花」に関して哲学してみるしかないだろう。

f:id:huukyou:20210612104846j:plain

f:id:huukyou:20210612104902j:plain

f:id:huukyou:20210612104921j:plain

f:id:huukyou:20210612104941j:plain