今年のウメ(梅)の花を昨日初めて見た。世はコロナで騒然としているが、花の少ないこの時期に久し振りのウメの花とその馥郁たる香りを暫し楽しんだ。
ウメは、バラ科サクラ属の落葉高木。5枚の花弁のある1センチメートルから3センチメートルほどの花を咲かせる。花の色は白、またはピンクから赤。開花は1月中旬頃から咲き出すもの、3月中旬頃から咲き出すものなど、様々で、サクラとちがって、咲き方も散り方もゆっくりしている。
ウメは中国原産で、『万葉集』では白梅が、平安時代には紅梅がもてはやされた。江戸時代には、各藩が非常食として梅干を作ることを奨励したため、梅林が増えた。梅干しをつくる梅は、花を愛でる「花ウメ」とは違って、「実ウメ」と呼ばれる。画像は花ウメで、樹木全体の印象が随分と異なる。近くに実ウメの小さな林があるのだが、こちらの開花はまだ先である。