ハクモクレンの花芽

 ハクモクレン(白木蓮)はモクレン科の落葉低木。花が紫色のモクレンの別名はシモクレン(紫木蓮)。ハクモクレン(白木蓮)は白色の花をつけ、よく「モクレン」と混同される。紫木蓮も白木蓮も、マグノリアとも呼ばれる。そのハクモクレンにそっくりなのがコブシ(辛夷)。コブシも同じモクレン科の樹木。ハクモクレンは中国が自生地で、花びらの枚数が9枚(がくを含める)で、花の向きは上向き。コブシは日本が自生地で、花びらの枚数は6枚。

 画像だけ見ると私などはネコヤナギ(猫柳)と思ってしまうのだが、大きなハクモクレンの頂芽は花芽。側芽の多くは小さくて葉芽。花芽は大きく、長さ2cm~2.5cmの長卵形で、白色の長い軟毛に覆われる(画像)。葉芽はやや小さく、長さ1cm~2cmになり、灰色の寝た毛に覆われる。ハクモクレンは春に葉が出る前に、直径10cmほどの白色の花を咲かせる。
 よく似たネコヤナギ(猫柳)の花芽は私の記憶の中では春の雪解けと結びついている。ザラメの雪面に似合うのがネコヤナギの花芽。子供の頃の雪解けは春休み期間と重なっていて、3月の下旬だった。川辺から雪解けが進み、地肌が次第に見えてくるのだが、その川辺に多かったのがネコヤナギ。早春の川辺でネコヤナギの花穂が揺れる姿には心躍るものがあった。

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ネコヤナギ