ハクモクレンの花

 ハクモクレン(白木蓮)はモクレンの仲間で、文字通り白色の花をつける。私は子供の時からハクモクレンモクレンと思い込んでいた。その「木蓮」という名前はハス(蓮)に似た花が咲く木という意味で、私の記憶の中では仏教と結びついていた。白い清楚な花は新葉が出る少し前に咲き始め、コブシ(辛夷)と違って花弁が開ききらず、卵が立ち並ぶように枝先につくのが特徴(全開しない花とは不思議な存在形態だが、少なくない)。花びらは太陽の光を受けて南側がふくらむため、花先は北側を指すことになる。しばしばモクレンと混同されるようで、間違いは私だけではなさそうである。

 ハクモクレンモクレン属の中では大型で、樹高は10-15m程度まで成長する。モクレンは欧米では「マグノリア」として親しまれ、数多くの園芸品種が出回っている。原種のモクレンは濃い紫色の花を咲かせる。そのため、他と区別して原種をあえて「シモクレン(紫木蓮)」と呼ぶ場合がある。日本ではハクモクレンをより多く見かけるが、両者は別種。

 コブシやシモクレンも咲き始めている。いずれ、それらを見比べてみたい。

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