やけっぱちの、悲しい、しかし、あってはならない理由

 「接触8割削減」が実現しないと、感染者数の激減は望めないと8割おじさんは言うのですが、グラフが示されるだけで、なぜそのグラフが正しいかの理由は、数理モデルを使わなければならないためか、説明されていません。

 そこで、その説明を見つけてみましょう。最近は感染の疑いがあってもPCR検査を受けることができず、そのため死後に陽性がわかったり、自宅で急変して亡くなる方さえ出始めています。そうなると、「PCR検査が簡単に受けられないから、人との接触を一切避け、感染を防ごう」という理由が当然のように急浮上してきます。接触8割削減ではなく、10割削減して感染しないようにしないと、PCR検査を受けられず、満足な治療もないままに死ななければならなくなってしまう。

 このような日本の現実を知るならば、それはグラフによる説明より遥かに説得力があるものです。これは何とも悲しい理由ですが、誰にもわかる理由です。しかし、それはあってはならない理由なのです。接触の8割削減が必要であるのと同じように、PCR検査の拡充と完全な隔離も必要なのです。