「モナルダは、夏の花壇を彩る花として親しまれ、暑さに負けず、力強く咲く」と説明されていて、確かにその通りなのかも知れないのだが、不思議な印象を与える花で、それが私の眼を捉えたのである。それがモナルダの強かな計算なのだろう。花の形からタイマツバナとも呼ばれるように、鮮明な赤い花が盛り上がるように咲き、苞も赤く色づく。こうなるとそれに惹きつけられる動物は抵抗できないのである。花は赤以外にも、桃色、白、紫など多彩である。
北アメリカ原産のモナルダにはさわやかな香りがあり、ミカン科のベルガモットオレンジに似ることから「ベルガモット」とも呼ばれ、ハーブティーとしても利用される。別名は「矢車薄荷（やぐるまはっか）」で、花がヤグルマギクに似て、香りがハッカから。
