サクランボなら誰もが知っているが、オウトウ、ミザクラ、カナダレッドなどと言われても、大抵の人は首をかしげるだけ。だが、『桜桃』となれば太宰治の短編小説で、「桜桃忌」を知っている人は少なくない。
オウトウはバラ科サクラ属の落葉小高木。中国の原産で、日本へは明治初期に渡来。中国などの東アジアを原産地とするシナミザクラ、ヨーロッパなどを原産地とするセイヨウミザクラの総称でもある。ソメイヨシノやオオシマザクラなどは「花サクラ」だが、オウトウは「実サクラ」であり、サクランボはオウトウの実の愛称である。画像はオウトウの園芸種「カナダレッド」。