ユスラウメの花

 ユスラウメ(梅桃、梅桜、桜桃)は中国原産のバラ科サクラ属の落葉低木で、江戸時代初期に渡来しました。サクラが咲く頃にサクラやウメに似た5弁の花をつけます。今年も咲き始めました。花の色は白または薄いピンク色で、葉が出る前から咲く場合もあります(画像は葉と共に花が咲いている)。

 「ユスラ」の語源には、花や枝葉が風で揺れる(ユスルル)、花や実がたくさんついて揺れるなどがあります。花の後にサクランボに似た実をつけますが、生食、ジャムや果実酒として楽しむことができます(画像は昨年のもの)。

 ユスラウメは古くから庭木として親しまれ、全国で広く植栽されているらしいのですが、私がユスラウメを見たのは湾岸地域に移ってからです。生で食べてみると、清々しい香りと甘酸っぱい味が広がり、とても美味しく感じました。また、ユスラウメ(梅桃)は漢方薬としても使われてきました。

*「桜桃」は「ゆすらうめ」だけでなく、「おうとう」、「さくらんぼ」とも読まれる。太宰治の命日「桜桃忌(おうとうき)」の「桜桃」は「さくらんぼ」のこと。

**最後の画像の右上に見える昆虫はキノコバエの一種と思われます。