3,4月はあちこちで花が咲き乱れ、春を満喫したのだが、それらの花の洪水もそろそろ落ち着いてきた。そうなると、花の後の楽しみの一つは果実だろう。
ユスラウメ(梅桃、梅桜、桜桃、山桜桃梅)は、バラ科サクラ属の落葉低木の果樹。サクランボに似た小さな実をつける。桜に似た白色または淡紅色の花が葉腋に1つずつ咲き、小ぶりの丸い果実をつける。果実は生食でき、甘酸っぱい味がしてジャムなどに用いられる。また、ユスラウメ(梅桃)は漢方薬としても使われる。
オオシマザクラの葉にはクマリンという成分が含まれ、特有の香りを持つ。そのため、桜餅を包むのに用いられてきた。さらに、初夏にかけて結実し十分に熟した果実は食用となるが、サクランボのように美味しくはなく、流通することはない。
カリンの花もすでに紹介したが、こちらの果実はカリン酒などに用いられる。カリンは中国原産のバラ科の落葉樹で、果実は古くから薬用として用いられてきました。カリンは果物と言っても、硬く、渋く、生では食べられない。香りを楽しむ、また、薬用成分を利用するような使い方になる。