ユリカモメ

 「東京臨海新交通臨海線」と言われてもピンとこないが、愛称の「ユリカモメ」となれば大抵の人が知っている。そのユリカモメは東京都の鳥である。
 在原業平和泉式部の歌には都鳥(みやこどり)がよく登場する。『伊勢物語』の記述によれば、「都鳥」は「墨田(隅田)川にいる鳥で、体が白く、嘴と脚が赤い、シギ程度の大きさ、魚を食べる水鳥」とされている。この条件に当てはまる鳥となれば、ユリカモメしかいない。何でも食べるたくましさを持っていて、日本を去る4月中旬頃には、頭が黒い頭巾をかぶったようになる。カムチャッカ半島辺りから日本に渡って来るようである(画像は隅田川の護岸に佇むユリカモメ)。

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