ウミネコの幼鳥

 久し振りに有明西埠頭を歩くと、大きな海鳥が見える。警戒心が薄いのか、近づいても逃げる気配がなく、ゆっくり動くだけ。素人の私に咄嗟に思い浮んだのが「ユリカモメ」。なにしろ、すぐ近くに「ゆりかもめ」の車両基地があり、その上、ユリカモメは東京都の鳥なのである。慎重に画像の鳥が何かを見極めようとすると、これが意外に厄介なのだが、それもまたなかなか楽しい。ユリカモメとよく似ているのがウミネコ

 カモメはカモメ科カモメ属の鳥で、夏季はカナダ、アラスカなどに幅広く生息、冬季に日本周辺や中国東部、朝鮮半島などで越冬。日本には、冬鳥として全国に飛来し、春夏には繁殖のため再び日本を離れる渡り鳥。海岸、河口、干潟などの沿岸部に棲息し、雑食性。体長は45cmほどで、くちばしは黄色一色で、鳴き声はカラスに似ている。

 ウミネコも、カモメと同じカモメ属の鳥。日本の沿岸に通年棲息する留鳥。カモメと同様、雑食性。繁殖地が日本とその近海に限られるため、集団繁殖地の多くは国の天然記念物に指定されている。ウミネコはカモメより少し大きめ。鳴き声が「ミャーミャー」とネコに似ていることが名前の由来で、漢字では「海猫」。

 さて、私が見た緩慢な鳥は海鳥の幼鳥らしい。幼鳥で動きがゆっくりだったのだろう。カモメとウミネコはよく似ているが、一番の違いはカモメが冬の渡り鳥であるのに対して、ウミネコ留鳥で、1年中姿を見ることができる。ユリカモメのヒナは営巣地の、例えばカムチャッカにはいるだろうが、日本にはいない筈である。画像は幼羽から第1回の冬羽に変わろうとしている姿と思われる。ウミネコの雛は孵化してから約40日で巣立つ。画像は幼羽から第1回の冬羽に変わろうとしている姿と思われる。ウミネコは生後3年ほどかけて成鳥になる。

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