ディエテス・ビコロルの花:再訪

 アヤメ科のディエテス・ビコロル(Dietes bicolor)の花は春から夏にかけて咲き、オレンジ色に縁取られた黒に見えるほど濃い紫色の斑紋が三つあり、園芸種として「常緑アヤメ」とも呼ばれています。私が魅了されたのは、淡いクリーム色(和の色名では「若芽色」か)の花色で、画像でそれを十分に伝えられないのが残念です。光の加減で白ともクリーム色とも言えてしまうのですが、実際はとても淡いクリーム色です。その見事な色に魅了されたのは3年前でした。

 ショウブは「菖蒲」と書かれますが、アヤメとも読みます。植物のショウブはサトイモ科に属し、アヤメ科のカキツバタハナショウブはショウブとは別物です。ディエテス・ビコロルはアヤメ科に属しています。ディエテス・ビコロルは6枚の花被(かひ)からなります。花被は萼が花弁の色と区別がつかない場合に双方を合わせて指す言葉です。萼が変化した3枚の外側の花被は大きく、中央に斑(ふ)とトサカ状の突起があり、アヤメ科の花の特徴を持っています。

*裸眼ではどの花もほぼ同じ色に見えるのですが、画像は光の具合で様々な色合いを持っています。