ショウブは「菖蒲」と書かれ、アヤメとも読みます。植物のショウブはサトイモ科に属し、アヤメ科のカキツバタやハナショウブは別物です。さて、そのアヤメ科に属するディエテス・ビコロル(Dietes bicolor、英: African iris、fortnight lily、yellow wild iris)については既に7月に記しました。
園芸種として「常緑アヤメ」と呼ばれ、二種類ほど栽培されている一つがDietes iridioides(ディエテスイリディオイデス、英名は Wild iris, Fortnight lily, Cape iris)。花被片は6個で、外花被片には黄色い斑紋があり、内花被片の基部には褐色の斑点があります(画像)。11月から2月頃までが開花時期です。花柱の上部は3分岐して、さらに先が浅く2裂し、青紫色の花弁状になります。
以前記したときは(もう一つの栽培種の)Dietes grandifloraか、Dietes iridioidesなのか、判定しかねると述べたのですが、それは今も変わっていません。この辺は素人のいい加減さをしみじみ感じています。
種小名の「iridioides」は「アヤメ属に似た」という意味ですが、冬に花をつけるアヤメにカンザキアヤメ(Iris unguicularis)があります。また、ジャーマンアイリスは10-11月にも開花します。色々疑問を持ちながらも、画像の花は実に見事で、12月の陽の光の中で自らを表現していました。