ゼニアオイの花

 ゼニアオイ(銭葵)はアオイ科ゼニアオイ属の多年草。ゼニアオイはヨーロッパ原産で、 江戸時代に中国を経て渡来し、観賞用に広く植えられ、野生化しているものも多い。ハーブとして広く栽培され、乾燥した花で入れたハーブティーは美しいブルーを発色し、レモンを加えるとピンクに染まる。残念ながら、私はまだ飲んだことがない。

 全体にほぼ無毛で、高さは60〜90cm。花は淡紫色で、濃紫色の筋がある(画像)。よく似た花にウスベニアオイがある。ゼニアオイは茎が一般的に無毛で、葉が大きくほぼ円形で切れ込みが浅い(画像)。ウスベニアオイは茎にまばらに長毛がある。

*丸みのある花や葉の形が銭のようだからゼニアオイとなったという説がある。確かにタチアオイと比べると大きさも小さく小銭のように見える。

**最後の画像の花がマルバ・スボバータ(Malva subovata)。マルバはゼニアオイ属を指していて、そのゼニアオイ属はマロウコモンマロウと呼ばれ、地中海の海岸に自生するアオイ科の顕花植物の一種。このマロウが今年もまた咲き始めていることを既に記した。花は淡紫色で濃紫色の筋があり、花の印象はかなり違う。